2020/01/02
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます
あたらしい一年を
またこうして始められることに、
感謝の気持ちでいっぱいです。
心より、みなさまに御礼申し上げます。
どんな一年にしていけるだろうか。
季節を感じながらどんな料理を展開していけるだろうか。
たくさんの生産者の方々の尽力があるからこそ
今日の日のお客様に喜んでいただけるということ、
そのことに、一日一日感謝しながら
たくさんの出会いを夢見て
7日火曜日より営業いたします。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
ともすけとひらせ
2019/12/18
年末年始のおしらせ
秋の野菜からしずかにうつりかわった冬の野菜のちからをいただいて
身体を温めることをこころがけています。
寒さにあたってぐっと甘みを増した根菜の美味しさに、心身がほぐれます。
年末は、28日迄営業いたします。
年内はご予約で満席となっております。
ありがとうございます。
この一年足を御運びくださったお客様みなさまに
心より感謝申し上げます。
年始は、1月7日火曜日より、営業いたします。
どうぞよろしくお願いいたします。
ともすけとひらせ
追伸:
フリーペーパー・ワインのはなし4号は、
熟考を重ね執筆中です。
年明けにお配りできるよう、がんばります。
2019/10/19
まこもたけ
台風の一日、いろいろなことを考えさせられました。
日々生活できて店にお客様をお迎えできることは、けしてあたりまえなことではなく、生活させてもらっていることなのだと。大きな災害が年々重なり、農家さんのご苦労とご負担も増えていくばかりの中で、
それに乗っかって生活するのではなく、なにか意識を変えていかなければいけないと、痛感しました。
地球温暖化につながることをやめるいちばん身近なできることとしては、まずは、プラスチックゴミを出さないようにする、ということでしょうか。「プラスチック・フリー生活」の本を読み直して勉強し、
日々できることを増やしていかなければと思っています。
まこもたけが旬を迎えています。
まこもは、真菰と書きます。
その葉は大きいものでは2メートルにも育ち、出雲大社の本殿にあるしめ縄に古くから伝統的に使われ、毎年6月1日にはまこも祭り(正式には涼殿際)と呼ばれる神事が行われるそうです。
まさにそのしめ縄のために奉納されているまこもの株を受け継いで育てている、敬愛する鳥取の農園から、無農薬無化学肥料で手塩にかけて育てられた「まこもたけ」が採れたての輝きで届きました。
まこもたけは、花芽につく黒穂菌の作用で根元が肥大したものです。その肥大したところをいただきます。さっそく、皮をむかずにかるく塩をして蒸してみました。
ほどよく蒸されると、皮も指でかんたんにはがせて、実をかるく押せばやわらかな繊維にそってばらすようにほぐすことができます。まことに包丁いらず。
その味わいは、たけのことアスパラとヤングコーンを足したような、淡いのに沁み入るほのかな甘さと
やわらかな繊維のポクポク感、わ、美味しい、、、!と身体が反応して小さな声が出てしまいました。
オリーブオイルとも、落花生オイルとも、じんわり美味しい。
ということは、各国の料理に合うことでしょう。
以前に入手したときには、お客様用にトリュフと合わせてみたらとてもいいとりあわせでしたが、そんなたいそうなものをあわせなくても、まこもたけの滋味をひきたてるように、マッシュルームを細かく叩き酒蒸しにしたものとサラサラのじゃがいものピュレと合わせ、パルミジャーノチーズを仕上げに加えて、温かいズッパ(イタリア流の汁気の少ないスープ)に。この時期おすすめのメニューのひとつです。
赤ワインとゆっくり召し上がっていただけたら嬉しいです。
パルミジャーノチーズとなにがしかのオイルと合わせるだけでも、前菜として最高の一皿。こちらは白ワインにもぴったり。
このまこもたけ、とても栄養価が高くビタミンなども豊富なので、ここ数年日本各地で栽培が広まっているようです。
もともと日本で群生していたまこもは黒補菌がつかず根元が肥大しない種で、
現在広まっているまこもたけができる種は、古くから日常的に食されている東南アジアから入れられたのだとか。
まこもの葉はそのままでは食べられないので市場に出回りませんが、優れた浄化作用があり人間の五臓の機能を高めるとされ、お茶としての製品化はもとより、
医療分野の漢方、薬膳などにも取り入れられています。
そもそも、身体を浄化することがわかる以前から、土地を浄化する力がつよく水脈を繋いでくれる縁起ものとして重宝されてきたようです。
アメリカの先住民は、近縁種のまこもの種(ワイルドライス)を食べる習慣があります。
国境を伝播し時代を越えて古代を感じることのできるまこもたけ。
身体の中に美味しさ以上のなにかが広がります。

日々生活できて店にお客様をお迎えできることは、けしてあたりまえなことではなく、生活させてもらっていることなのだと。大きな災害が年々重なり、農家さんのご苦労とご負担も増えていくばかりの中で、
それに乗っかって生活するのではなく、なにか意識を変えていかなければいけないと、痛感しました。
地球温暖化につながることをやめるいちばん身近なできることとしては、まずは、プラスチックゴミを出さないようにする、ということでしょうか。「プラスチック・フリー生活」の本を読み直して勉強し、
日々できることを増やしていかなければと思っています。
まこもたけが旬を迎えています。
まこもは、真菰と書きます。
その葉は大きいものでは2メートルにも育ち、出雲大社の本殿にあるしめ縄に古くから伝統的に使われ、毎年6月1日にはまこも祭り(正式には涼殿際)と呼ばれる神事が行われるそうです。
まさにそのしめ縄のために奉納されているまこもの株を受け継いで育てている、敬愛する鳥取の農園から、無農薬無化学肥料で手塩にかけて育てられた「まこもたけ」が採れたての輝きで届きました。
まこもたけは、花芽につく黒穂菌の作用で根元が肥大したものです。その肥大したところをいただきます。さっそく、皮をむかずにかるく塩をして蒸してみました。
ほどよく蒸されると、皮も指でかんたんにはがせて、実をかるく押せばやわらかな繊維にそってばらすようにほぐすことができます。まことに包丁いらず。
その味わいは、たけのことアスパラとヤングコーンを足したような、淡いのに沁み入るほのかな甘さと
やわらかな繊維のポクポク感、わ、美味しい、、、!と身体が反応して小さな声が出てしまいました。
オリーブオイルとも、落花生オイルとも、じんわり美味しい。
ということは、各国の料理に合うことでしょう。
以前に入手したときには、お客様用にトリュフと合わせてみたらとてもいいとりあわせでしたが、そんなたいそうなものをあわせなくても、まこもたけの滋味をひきたてるように、マッシュルームを細かく叩き酒蒸しにしたものとサラサラのじゃがいものピュレと合わせ、パルミジャーノチーズを仕上げに加えて、温かいズッパ(イタリア流の汁気の少ないスープ)に。この時期おすすめのメニューのひとつです。
赤ワインとゆっくり召し上がっていただけたら嬉しいです。
パルミジャーノチーズとなにがしかのオイルと合わせるだけでも、前菜として最高の一皿。こちらは白ワインにもぴったり。
このまこもたけ、とても栄養価が高くビタミンなども豊富なので、ここ数年日本各地で栽培が広まっているようです。
もともと日本で群生していたまこもは黒補菌がつかず根元が肥大しない種で、
現在広まっているまこもたけができる種は、古くから日常的に食されている東南アジアから入れられたのだとか。
まこもの葉はそのままでは食べられないので市場に出回りませんが、優れた浄化作用があり人間の五臓の機能を高めるとされ、お茶としての製品化はもとより、
医療分野の漢方、薬膳などにも取り入れられています。
そもそも、身体を浄化することがわかる以前から、土地を浄化する力がつよく水脈を繋いでくれる縁起ものとして重宝されてきたようです。
アメリカの先住民は、近縁種のまこもの種(ワイルドライス)を食べる習慣があります。
国境を伝播し時代を越えて古代を感じることのできるまこもたけ。
身体の中に美味しさ以上のなにかが広がります。

2019/04/22
12周年 ありがとうございます
この春、おかげさまで、12周年を迎えることができました。
お客様のみなさま、美味しい食材をつくってくださる生産者の方々、
お世話になっているみなさまに、
心より御礼申し上げます。
日頃、看板メニューのひとつとなっております「山羊(ヤギ)のチーズ」
を、群馬の赤城山の山麓標高500メートルの場所でつくってくださっている
熊井淳一さん、節子さんご夫妻とのおつきあいも、10年が経ちました。
毎年、春になると、山羊たちの出産のようすとご報告をお手紙でいただきます。
今年も、3頭の母山羊さんが熊井さんの献身介助によって無事に出産ができた模様を
臨場感あふれる温かい文章で書かれたお手紙が届き、読み終わったときには、
熊井さんと山羊さんたちのもとへ会いに行きたい気持ちでいっぱいになり、
長いおつきあいへの感謝の気持ちを携えて行ってまいりました。
熊井さんはもう80歳を超えられていますが、本業のブロンズの彫刻家のお仕事と並行して、にわとりや山羊さんたちのお世話をされて、秀逸なチーズを日々研究を重ねながら作られており、
チーズが美味しいこと以上に、そのお仕事への熱意にふれるたびに、
尊敬の気持ちと、励ましをいただける、わたしたちにとってとても大事な存在です。
わたしはおそらく、熊井さんの次にたくさんこの美味しいチーズを日々いただいていて、
身体の半分は、山羊のチーズでできているかもしれないとさえ思っています。
玄関先には大きな桜の樹が満開。
出没するクマ除けのためのラジオが辺りに響きわたっていました。
すぐにでも山羊小屋へ直行したい気持ちでしたが、お家の中へお招きいただき、
まるで植物園のようなアトリエの横の居間で、桜の陽の光を感じながら、
熊井さんが節子さんとかけあいながらテンポよく話してくださる日々の楽しいエピソードの数々は、木リスのクウちゃんと暮らした数年間のはなしにはじまり.......
そのクウちゃんがじつに賢くて、テレビをみながらお食事されていた熊井さんが最後のブロッコリーを食べようとしたらお皿は空で、あれ、食べちゃったかな、ぼけちゃったかな、と思って見上げたらブロッコリーがカーテンレールの上に乗っていたんだよ!.....
クウちゃんはバナナが大好きで、バナナ1本丸ごとを、下の歯で刺して、えっちらおっちらと、巣まで運ぼうとしていた様子は傑作でねえ!.......
アトリエで塑像の作業をされていた日にちょっと休憩に台所でコーヒーを飲み、またアトリエへ戻って作業を再開しようとしたら、置いたはずの木ヘラがなく、あれどこへ置いたかな、奥さんへ言うとボケてるといわれてしまうから気づかれないようにあちこち必死に探したけれどもみつけられず、困ったなあと視線を上げたら、むこうの高い場所にあるクウちゃんの巣に、その木ヘラが半分おさまりきらずに刺さっていたんだよ!.....
クウちゃんは奥さんのエプロンの前掛けの中に入って揺られるのが大好きで、そこへ飛び込むクウちゃんが中でどんなふうにしているか、そおっとのぞいてみたら、すっかり爆睡していて、起きないんだよ......
そして、2頭の大型犬とクウちゃんとのやりとりのほほえましい出来事の話。(それはまるで外国の小説を読み聞かせていただいているようなものでした)
そこから間髪入れず話題は山羊さんへと移り、山羊の出産の、それは山羊のお産は楽だとよく言われているけれど、決してそんなことはなく、幾度となく経験された難産のお話、母山羊の中から、仔山羊が小さな鼻先と前足のひづめを三角形にそろえて出てくるときは大丈夫だけれど、前足が後ろにそっくり返ってしまっているときには、熊井さんが全力で引っ張りだしてやらないと大変なことになることや、今回は、1頭しか生まないと思っていた母山羊さんのお腹からあとからあとから小さな鼻先とひづめがでてきて、3頭産んで驚いたこと、仔山羊の生まれたてはお腹がぺったんこで、初乳をしっかり飲ませることが大事で、それさえ飲めれば数時間後には立ち上がれてどんなに寒くても元気に生きていけることなど、お手紙より詳しい実況解説、興奮に満ちた尽きないお話の連続はほんの一瞬たりとも途切れることがなく.............
熊井さんはすばらしい彫刻家で、獣医いらずの山羊の神様であるだけでなく、蜂を飼育しハチミツも採取し、きのこも山羊小屋のそばで菌床栽培し、野菜はもとより美味しいコンニャクまで自家製、ヤマメは燻製にし、あたりに出没するイノシシもご自身で解体して美味しく調理なさるという日本人離れした自給自足の達人ですから、一年に一度お会いするだけでは時間が足りないです、
窓の外の陽はだんだん夕刻にかたむき陰りはじめ、
このまま途切れない楽しいお話を聞き続けていたいけれど、
陽のあるうちに山羊小屋へ行きたい、
という望みに心が葛藤、、、
「くっ、くまいさん、仔山羊さんたち、見せていただきたいっ!」
という一言をやっと強引に挟めたときには、2時間近くが経っておりました。
愛しい熊井さんと、山羊さんたち。
いつも美味しいチーズをありがとうございます。
2019/01/27
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